アルツオフ会「披露宴」レポート

2001年、3月28日に行われた”アルツオフ会「披露宴」”のレポートです。

ここは、私の主観でのレポートです。

事実とは全く違った事があるかも(と言うかほとんど)しれませんが、笑って済ませて下さい。


集合までの経緯


28日、朝4:30に支度を整え初め、5:00に自宅を出発した。

目的地のアルツまでは高速で2時間30分の予定。集合時間は現地に8:30。ひさびさにゆとりを持っての出発だ。

仕事の時とは違い、まったく時間に正確な自分に乾杯。

天気も快晴。道路状況も雪一つ無い。

これは現地でみんなを出迎えることが出来ると思い、出会った時のコメントなんかを考えつつ移動する。


 

「おっは〜」 ・・・ガキっぽいな。

「おはようござりす〜」 ・・・方言わかんないよな。

「んちゃ!」 ・・・ばかじゃん。

「初めまして。君はすの〜ですか?」 ・・・嫌味だな。


 

27にもなると、言葉使い一つにも気を遣う。

しかも初対面。 何と挨拶すればいいのか悩む事10秒。

その場任せに決定。 無駄な時間を過ごす。


 

 

ここでちょっとした事件発生。

仙台宮城ICを過ぎた当たりで「福島西〜本宮 事故通行止め」の交通情報が・・・


 

 

 

 

まずい。

 

まずいぞ。

 

遅刻確定じゃん。

 

下道わかんね〜よ。


 

 

 

 

自慢じゃないが、私は方向音痴。

隣町で迷子になった事もある。

車に付いているナビも、数年前に解体車からイタダキを掛けた代物。 てんで役に立たない。

町中を走行中、いきなり海や山の頂上を制覇する事があるナビだ。

気分的にはアドベンチャーだが、実際には冒険したくはない。

そんなこんなで走行ペースはスローダウン。

通行止め解除を期待しつつPAで休憩を取る。


お茶を持つ手が震える。

熱かった。

特に意味はない。


 

通行止めを回避するための道程をチェックし、本線に戻ってみると・・・


 

「山形道、スベリ止メ必要」


 

・・・あれ?

さっきまで事故情報だったじゃん。

これはもしや・・・

そう。普段の行いがよかったおかげで通行止め解除になっていた。

よし!

これで間に合う。よかったよかった。

ここで飲んでいたコーヒーをむせる。

やはり行いはよろしくなかった様だ。


 

 

 

 

7:30頃、携帯が鳴り出す。ヒステリックブルーの「グロウアップ」だ。

「もしもし」

「あ、kazuさん?」

なんと相手はFUMIさんだった。

番号は交換したが、お話するのは初めてだ。

「kazuさん、今どこ?」

優しそうな声だ。 ちょっと安心な自分。

「福島西を過ぎました〜」

「あ、OK。俺らは猪苗代で休憩しているから〜」


 

 

 

・・・何!

もう磐越道かよ!


 

 

 

 

「あ、はい〜。わかりました〜。」

かろうじて平静を保って答える。

「あ、ちょっと待って〜」

ここで誰かと電話を代わるみたいだ。


 

 

「もしもし〜? shiroです〜」

 

 

 

! shiroさんだ!

この時点では相手のキャラが分からない。

後の出来事を知る由もなく、シラフらしいshiroさんと話す。


 

 

「あ、どうも〜。kazuです〜」

「kazuさん、今どこ?」

「あ、福島西を過ぎた所です〜」

「あ、そう。オッケーオッケー」


 

 

たぶん、正確な位置関係をつかんでいる返事とは思えない。 上の空っぽい「オッケー」だった。


 

「集合場所ね〜。みんな顔を知らないからなかなか会えないと思うんだ。だからセブンイレブンに集まろうよ。」

 

かなり親切なご配慮だ。

これには感動した。shiroさんのハスキーな声にも感動した。


 

「はい。わかりました〜。 到着はたぶん8:00位になると思います。」

「オッケ〜。 ゆっくり来ていいよ〜。」


 

今度の「オッケ〜」は、確信がある口調の「オッケ〜」だ。 時間の明示で位置関係が理解出来たみたいだ。


 

「いえいえ。ぶっ飛ばして行きます〜。」


 

 

威勢良く答える自分。

しかし事故が怖く、10km/hしかスピードアップしていない。

ナイス俺。 言っている事とやっている事が全く違う。

そんな自分が大好き。


 

 

 

何とか8:00位にセブンイレブンに到着出来た。

内心ドキドキである。

発見できるであろうか。


なんて事はない、すぐ見つかった。

あれだけの大人数でたむろっている集団は他にはない。

すでにほとんど集まっているみたいだ。

まずい。


急いで車を止め、挨拶に行く。


 

 

「おはようございます〜」


芸がない挨拶だ。

やはりその場任せはいけないみたいだ。


 

軽くみんなと挨拶を交わす。

顔と名前が一致しない。

これには参った。

ジャイ子さんが照れて隠れてしまったのも参った。

名前も教えてくれなかったので、消去法で名前を理解しましたよ。

本当は私の方が照れていたのに。

女性相手でも普通に話せる様になれればいいのだが、やりきりシャイな27才、春。


生来、初対面の方の名前を覚えるのは苦手だ。

エロビデオのタイトルなら一発なのだが。


 

総勢14名。お子さま2名を含めの大集団だ。

しかし、挨拶の時点で2名足りない。


 

しめた。まだ来ていない人がいる。


遅刻を恐れていた私にとっての救いだ。

・・・と、思っていると、背後からハスキーシャウトが・・・


 

 

「shiroでぇ〜す!」


 

 

元気いい。

元気良すぎるよshiroさん。

裏スジ青筋立っていたよ。


shiroさんのおかげで、かなり気持ちが楽になった。


 

あと一人、誰かが居ない。

すてっぱ〜は?

今回会うのが楽しみだった一人だ。

彼が居ないのは寂しい。

聞くと、どうやら半ズボンなので寒くて車で待っているとの事。


 

 

東北、ナメているよ。


 

 

いそいそと車へと向かう。

いた。

何か食っている。


 

「どうも〜。 kazuです〜」

「ふぉ・・ふぉうも〜。」


 

初めの挨拶がフゴフゴだったよ。

ゴハン粒、はみ出していたよ。


しかし、いい男だ。

元阪神の「新庄」に似ている。

話して見ると、性格も良さそうだ。

私とは正反対の人当たりの様だ。

敗北感に打ちひしがれつつ、軽く挨拶を交わす。


結局最後に到着したのが私だった様だ。

悔しくて唇を噛みしめる。

でも、痛くてすぐやめる。

歯並びが悪い私。


そんなこんなで集合し、一路アルツスキー場へと移動を始めた。

まだ知らぬ、未知のお笑いゾーンへと足を踏み入れる事になる。


 

駐車場に着いて、仕度を整える。

普段は10分で完了なのだが、これも大人数の宿命。 30分くらい掛かってしまう。

この時間を利用して、初対面となる皆さんと交流を深めようとする。


と、その時、私に話しかけてくれる人がいた。

ZABELさんだ。

そうそう、昨日ZABELさんのサイトのBBSに書き込もうとしたら、エラーになってしまったんだ。

これは一つ文句を言わなくては・・・


 

 

「昨日・・・」「ちょっと・・・」


 

 

見事に話が衝突した。

普段なら一歩引く私だが、男として信念は貫こう。ここで引いては男が廃る。

気合い一発、自分の話題を切り出した。


 

「ZABELさんの所のBBS、開かなかったよ〜?」

「ああ、そう。 ・・・それよりも・・・」


 

・・・男が廃ってしまった様だ。

またもや敗北感に打ちひしがれながら会話を受け入れる。


 

 

「スペアのグローブなんかありませんかね?」


 

 

かなり切実な話題だった。

負けてよかった。

あいにく、私はスペアのグローブは持ち合わせていなかったのだ。

それどころか、自分のビーニーを忘れてしまっていたのだ。 私も切実だった。

ZABELさんにスペアが無い旨を伝えると、残念そうに私のそばから去っていった。

背中に哀愁が感じられた一コマだった。

幸い、私の車の中にはヘルメットが転がっていた。安全第一とは書かれていないヤツだ。

今日はこれを被って滑ろう。

後に被っていて良かったと痛感したのだが。


他の皆さんとも軽くお話をした。

くわさんからは、名刺も頂いた。

かなり有名な企業にお勤めの様だ。

自分の会社のランクが恥ずかしくなった瞬間でもある。

しかし、尻にひびが入っているらしい。ちょっと面白い。


 

「ケツのどこら辺なの?」

「坐骨だよ。」


 

う〜ん。男に深みが入っていると感じた。

人一倍切れ込んでいるのだ。

脱帽モノである。

割れ具合も聞きたかったが、私の理性が欲求を止めた。


 

女性陣なのだが、更衣室に行かなかったメンツもいた。

おかげで私が着替える時、恥ずかしくていそいそと着替えた記憶がある。

女々しい27才、俺って最高。

残っていたともさんとなおさんにも勇気を出して話しかけた。

シャイな自分にしては頑張った。


 

「ともさ〜ん  ・・・!!!」

「コスプレなの〜」


 

そこには割烹着と見える上着を着た女性がいた。


 

「なんすか、それ〜(笑)」

「ナースよー。 注射針もあるし〜。」


 

前言撤回、ナースのコスプレであった。

給食のおばちゃんみたいだ。

なかなか男心をくすぐるモノですな。


 

 

 

 

しかし、針だけ持っているあなたって・・・

 

刺されたら、血が残らず吹き出るでしょ。


 

 

 

それもどっくんどっくんって・・・(汗)


 

気を取り直して、なおさんに話しかける事にした。


 

「イメージと全然違って、みんな気さくですね。 もっとやんちゃな人ばかりだと思ってましたよ。」

「そう? あはは〜」

「地元はここからインター5つくらいしか離れて居ないんでしょ?」

「あれ?5つだっけ? あはは〜」


・・・よく笑うお人だ。

何が可笑しいのだろう。

きっと、挙動不審な俺を見て笑っていたのだろう。

自分の見栄えを気にし始めた27才。この年になっても気分は高校生だ。


しばらくのんべんだらりとしていると、向こうからshiroさんがやってきた。

FUMIさんたちと、先に建物の方へ行っていたらしい。


 

「みんな〜、そろそろチケット売り場に行って。 夜光さん寂しがっているから。」


 

可哀想にも、夜光花さんがひとりぼっちで待っていたらしい。

かれこれ20分以上も異国の地のチケット売り場に一人で居るらしい。

それも、天然雪ゲレンデは初めてらしいのだ。

川に放流される養殖魚の気持ちが日本一理解出来る人間であっただろう。

待ちきれない気持ちでいっぱいなハズだ。

ここで一行、チケット売り場へと移動する。


 

 

そこには、一人地面を蹴る男性が待っていた。

無口でうつむき加減だ。

一人なのに無口ではないのも異常だが。


お詫びではないのだが、チケット割引券を持っていた私は夜光さんを誘った。


 

「夜光さん、割引券ある?」

「・・・いえ、無いです。」


 

・・・もしかして、怒ってる?

それとも無口な人なの?

気まずく感じた自分。何とかしようと話しかける自分。まったくA型気質全開だ。

しかし、全然怒っていない事が分かる。

独り相撲でうっちゃられた気分だ。


 

そんなこんなでFUMIさん一行も合流し、全員で二人乗りリフトで上る事にした。


 

ここで一緒になったのがこーたさん。

WEB上でも知り合って間もない方だ。

さて、何から話そうか・・


 

「どうも初めまして」

「あ、初めまして」


 

・・・ただの挨拶じゃん。

これではイカンと、自分なりに話題を取り繕って話そうとしたが、そんな心配無用。

いい人でした。こーたさん。

WEBサイトの話題からスノボーの話題へ。

内容は普通だ。

しかし、いまいちこーたさんのキャラがつかめない。

思いっきり変な人ならネタになるのだが、さわやかでやがる。

それでいて上品な物腰だ。

まったく自分の方が恥ずかしくなるよ。

今日はこーたさんの化けの皮を剥いでやろうとひそかに決意。

そんな邪心も知らず、相変わらずさわやかこーたは健在。

何か後ろめたい気持ちを抱きながらリフト終点にたどり着く。

さて、そろそろ本題のスノボーだ。


ゲレンデで


上に着いて、バインディング装着場所に適した斜面に集合する。

ここでまずは記念撮影と洒落込もう。

FUMIさん持参のデジカメの登場だ。


「はい、撮るよ〜」


皆、いい表情だ。

ここでshiroさんが撮影係の交代を申し出た。

さすが団長。こういう役を進んで申し出る。

ちょっといい人レベルが上がった。


 

「はい。笑って笑って〜」

 

・・・・・・・・・

 

 

「あれ? 撮れてるのかな?」


 

 

一同拍子抜けである。

ここでいい人レベルが下がり、へなちょこレベルが上がった。


 

「じゃあ、もう一回〜」

「はい!撮るよ〜」

 

 

・・・・・・・・・

 

 

「・・・ホント撮れたのかな?」


 

またもやダメじゃん。

へなちょこレベルはかなり上がった。

これでは魔王も笑い転げるだろう。

ある意味ジョブマスターだ。


みんなボードを装着し、誰が滑り出すか様子を伺っていた。

ここで先陣を切ったのが「リーサルウェポンなお」であった。

聞くところによると、今回で2回目だそうだ。

滑らない雪質に悪戦苦闘しながら滑り出すも、どうやらみんなの視線が痛くなってきたのだろう。

斜面に座りながらの滑走になってしまった。

ここで救いの船を出したのが団長shiroさん。

やはり気配りが行き届いている。

なおさんを尻目に滑り降りて行った。

なかなかの滑りであった。

・・・これも気配りだろうか(汗)

そんなこんなでみんなも滑走し始める。


さすがスノーボードwebの管理人達。

まったくお上手である。

このランデブー状態を味わうのも久しぶりだ。

かなり気持ちがいい。

見渡すと、仲間が滑っている。

当たり前の様だが、一体感が感じられた瞬間だった。

しびれる。

これは癖になりそうだ。

 

「類は友を呼ぶ」

・・・ちょっと違うか。

 

「郷に入ってはひろみに従え」

・・・これも違うな。しかも文自体違う。

 

「同じ穴のムジナ」

・・・まったく的を得ていない。

 

とにかく、素晴らしいひとときだったのだ。


下まで滑り降りると、何やら体に異変が感じられた。

後ろ足が異常に張っているのである。

みんなに聞くと、どうやら同じらしい。

やられました。

滑らない雪質だったため、後傾でのライディングだったのである。

春のアルツらしい雪質だった。


今度はゴンドラで頂上を目指す。

スノーボード2回目のなおさんに一抹の不安があったが、皆の見えないプレッシャーを感じたのだろう。

「ゴ・・・ゴンドラ乗ろう!」

語尾は震えていたよ。なおさん。

前向きな女性は好きです。俺。

体位は後ろ向きが好きです。俺。


ゴンドラにはFUMIさん、shiroさん、こーたさんと同乗。

平均年齢が一番高いゴンドラだった事だろう。

保険会社はあまりいい顔はしないハズ。

ここでは軽くサイトについて、ゲレンデについての会話となる。

一番まともな会話の時間だっただろう。

レポ書くにしても省略出来るいい部分だ。


頂上に着き、風景に感動する一行。

特に夜光花さんは印象深かったみたいだ。

それもそのハズ、今まで養殖だったから。

自然に触れ、感極まったのだろうか。

我先に滑り出して行った。

一番嬉しそうな姿を見せてくれた瞬間だった。


かく言う私も感動していた。

あの風景を画像に納めてこなかったのは失敗だった。


そんなこんなで皆思い思いに滑り出した。

これまた気持ちが良い。

雪質はいまいちだったが、気分は最高。

しかし、油断するとグラウンドフロントフリップが炸裂しそうだ。

注意して滑らなくてはいけなかった。


全員到着するまで待つ事にする。

揃ったら、今度はクワッドリフトで別なコースに行くつもりである。

しかしなかなか揃わない。

ここで誰かがワンメイク専用斜面を発見。

すてっぱ〜、FUMI、ZABEL、そして私の4人が待ち時間を利用してここで遊ぶ事にした。


正直白状するが、私はあまり飛ぶ事はしない。

ハーフパイプも最近始めたばかりである。

調子がいい時はグラブ系エアーは出来る。

しかし、踏み切りとランディングが苦手なのだ。

臆病なので、足に力が入りすぎ、屈んでアプローチ出来ないのだ。

ワンメイクセッションに参加したのは、まさに勢いだ。

虚勢張るのも勇気が要る。

キッカーの形状も、あまりシャクレていないストレートな形なら何とかなるのだが、あいにくシャクレキッカーであった。

しかし、もう後戻りは出来ない。

宮城代表として、逃げる事は出来ないのだ。


そんな私の心情を無視するかのごとく、すてっぱ〜、FUMIのお二方が飛びだした。

かなり見事である。

難なく飛び、一言。


「全然余裕。あまり飛べないね〜。」

「スピード乗らないからね〜」


おいおい。

俺への当てつけか?

弱いモノ苛めだろが。


そんな気持ちを表面には出さず、私も引き下がれずに飛びに入る。


 

(・・あ。)

 

(・・・ああ。)

 

 

(・・・・あああ!!!)


 

キッカーが近づくにつれて、頭の中では運動会状態になっていった。

丁度、尻圧測定の種目が始まった頃、ついにキッカーより飛びだした。


 

 

 

(お母さん、僕イッちゃったよ。)


 

 

 

訳分からない内にランディング。

そして臆病腰のまま後傾ですっころぶ。


・・・なんて事はない。


俺も出世したよ。

余裕だったよ。

見てくれはともかく、全然怖くはない。

何とか平静は保てた。

この後、下手なりにもセッションに参加出来たのは言うまでもない。


そんなこんなでみんなが集まった様子だ。

一時セッション終了となり、みんなの所に行く。

ここでshiroさんにワンメイクを進める悪魔FUMI。

まんまと餌食になる勇者shiro。

いそいそと斜面を登る後ろ姿に漢を感じた。

斜面を登りきり、ボードを装着し始めた。

しかし、俺らとは何かが違った。

何だかエントリーが異常に長い。

調子に乗って上りすぎた無謀松shiro。

しかし誰も止めない。

何故なら、それが「漢」だからだ。


そうこうしている内に、やんちゃshiroのスタートだ。

やはり長い。

遠目でもエントリーが長かった。

南無三。


 

 

ばびょ〜ん


 

 

その時、誰もが思ったであろう。

「誰よりも飛んでる。」


 

shiroさん、漢だよ。


 

ここでまたみんなで滑ろうと言う話になったが、「漢」shiro、休憩を取る。

やはり迫りくる年端の波にはかなわなかったみたいだ。

居酒屋「shiro」の開店である。


残されたみんなでクワッドリフトへ移動。

私はてるりんさんのお姉さんと同乗した。

なかなか綺麗な方である。

しかし、リフトの乗り位置はかなり離れていらっしゃる。

女性に警戒される男、kazuである。

ちょっとシャイで変なヤツ、現在27才。


リフトで一対一のトークになり、勝手にべらべら話しかけてしまった。


「いや〜。今シーズン10数回しかスノボーしてませんよ〜。」

「それだけ出来ればスゴイんじゃないの〜?」

「仮にもスノボーWEBの管理人が10回そこらじゃ情けないでしょ?」

「まあ、そうかもしれないわよね〜」


シャイな俺としては上出来な会話だ。

しかし、調子に乗って、よけいな事までしゃべる。


「こないだ、入院しましてね。」

「え! どこが悪かったんですか?」


よっぽど「顔」って言いたかった欲求を抑え


「尿管結石になったんですよ〜。痛かったです。」

「あらまぁ〜」


その後、てるりんさんの耳に入り、俺のイメージが尿管になった事は言うまでもない。

尿管野郎の誕生だ。

決め言葉は


 

 

「腎臓パンクさせっぞ!」


 

 

・・・書いてて情けなくなった。


リフトも終点に着き、またみんなで滑り出す。

やはり気持ちがいい。

後ろ足が張っていても気持ちがいい。

ここで軽く1コケしてみせる俺。

踏ん張りがきかなくなっているらしい。


(これはもう居酒屋shiroに行くしかないな・・・)


そう思い、下まで降りて行った。


下まで行くと、すでに居酒屋「shiro」は営業中。

早くもビールの空缶が転がっている。


 

まだ早いんじゃないか?


 

よく見ると、ビールのストックがおびただしい。

これ、全部飲む気か。

噂ではちょいちょい聞いていたが、酔いどれshiroを実際に見られたのは嬉しかった。


ここでFUMIさん達が、遠くに見えるリフトの運転状況をしきりに気にしている。

どうやら行ってみたいらしい。

せっかく来たのだから、全コースを制覇したい気持ちはよく分かる。

スクラッチカードでハズレを引いた時、他の銀色の部分を剥がしてしまうのと同じレベルだ。

とりあえず行ってみる事にした。

メンツは、FUMI、すてっぱ〜、こーた、そして私。

何だかいつもより大胆になっている自分が居た。

女性の大胆はそそるモノがあるのだが、野郎の場合はうざったいだけだ。

とにかく、ひたすらハイクし続けた。


結構つらい。

平坦な道程なのにつらい。

完全に運動不足だ。

これでデブだったら嫌われそうだ。


目的地でもある奥のリフトに到着した。

しかし、何やら様子がおかしい。

運転しているのかどうかあやふやなのだ。

係員に聞くと、どうやらクローズしているらしい。

歩き損だ。

どうやら、ゲレンデの半分がすでにクローズしているみたいだった。


 

なんだよアルツ。


 

悪態を心の中でつきながら、この後に付いての相談が始まった。

「どうしよう。ここまで来たのに」

「ねえ、向こうにパイプあるんじゃない?」

「パークかもしんないね。」



この連中、かなりご立腹だったらしい。

なんとしてでもこっちのエリアで滑る気だ。

まるで、麺の在庫が無くなったラーメン屋で


 

 

「せめて汁飲ませろ。汁!」


 

 

 

と、わめいている輩と同じだ。


だだっ子状態の我々は、またしても奥地へと足を運んだ。

しかも、今度は斜面のハイクだ。

これはキツイ。

一歩が重く感じられる瞬間だった。


足を進めるにつれて、風景が変わってきた。

パイプらしき物体があるではないか!


・・・でも

何か変だぞ?


そこには、地肌が見えてしまっているパイプがあった。

一同、肩を落とす。

おそらくこの頃、shiroさんは4本目の缶を開けていた所であろう。


汁を飲みたい我々は、無謀なのは承知の上で、パークへと歩み寄った。


あれ?


ラッキーだった。

まだ雪が残っている部分があった。

しかし、2ヒットが限界であろう。

やっと汁にありつけそうだ。

皆、いそいそとボードを装着し始める。


どれ、そろそろ行くか〜?

皆がそう思ったその時・・・・


 

 

「・・・ばいいいいいいいいいいいいん」


 

 

エンジン音が近づいてくるではないか。

それも赤いヤツ。


パトロールだった。

もしや、俺らが注意されるのか?

いや、俺の行いはかなりいいハズだ。言うなれば、神同然。注意などされるハズはない。


 

 

「すいませ〜ん。ここ、もうクローズになっていま〜す。」


 

 

神は神でも、ドリフで出てくる神様らしかった。

ここまで来て、滑る事無く撤収しなくてはならなくなった。

帰りの足取りは重い。

まさに、童貞喪失寸前で「ちょっとまった」が入った状態だ。

色んな意味で納得が行かない。


しかし、パトロールも人の子。

去り際に良いことを教えてくれた。

なんと、テーブルトップやボックスが設置されている場所があるらしい。

みんなの気持ちは和らいだ。

こーたさんも目つきが穏やかになった。

どれ、さっそく移動しよう。


移動中、何故か私だけ滑る気力が失せてしまった。

よくある「中折れ」という現象だろうか?

もしや、何かの予感なのでは・・・


あれ?


FUMIさんの左肩がかすんで見える。

何故だろう・・・

まあいいや。

(よくなかった)


とりあえず、すてっぱ〜、FUMI、こーたの3人と別れ、一路「居酒屋shiro」へ。


続く