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■ セッティング

2001/1 掲載 

人によってセッティングは千差万別です。
「これしかない!」と言う事はありません。
ここでは、自分だけのセッティングを見つけるためのお手伝いが出来ればいいなと思い、 私が知っている限りの知識を書き記しました。


注意すべき事は、ここで書いてある事を鵜呑みにしてはイケナイと言う事です。
人によってはマイナスにしか也得ない可能性があるからです。 色々自分で体験して、一番楽なセッティングを見つけましょう。

最初に、どこをどういじればいいのか。 そこら辺から解説して行きます。
セッティングとは、板自体のセッティングとバインディングの角度、バインディング構成部品に当てはまると思っています。

 

 ボードセッティング

 

板のセッティング出来る部分は、エッジの角度、滑走面の処理加工などが上げられると思います。
かなり専門的なスキルが要求されると思い、私の知識では恐れ多くて語れないと判断しましたので、あえてここでは解説しません。
大まかな説明ですと、サイドエッジ角度で言うと、初心者は90°、鋭いエッジを効かせる時は88°でしょう。
あまり頻繁にいじらない部分だと思いますので、基本的に90°寄りにしておけば間違いないと思います。
大半のボーダーは90°で問題ない現状だと思っています。
中には、コンケーブ気味、コンベックス気味に滑走面を仕上げる人もいます。
基本はフラットです。

 

 バインディングのセッティング(ボード取り付け時)

 

主にバインディングの角度調整を「セッティング」と呼んでいる事が多いのですが、これ以外にも調整出来る部分は多いです。
トータルで調整して初めて自分に合っているかどうかを確認してみるとベターです。

まず、スタンスから決めましょう。
スタンスには レギュラーグーフィーとあります。
自分がどちらに当てはまるか、どちらが良いのかを判断する方法は、

1:不意を付かれて背後から押された時に、はじめに前に出る足が後ろ足。
2:階段を上る時、はじめに出る足が後ろ足。
3:走り出す時に、はじめに前に出る足が後ろ足。

と、一般的な目安は以上ですね。
何を見るのかと言うと、自分の軸足を見つけるためなんです。
スノーボードとは後ろ足で舵を取るため、軸足の確認は重要です。
普段生活している時、無意識の内に自分の軸足と言う物が決まっています。
自然な体の動きをそのまま利用すれば、0から感覚を身につけるよりはスムーズに上達出来る事になります。
これは、一般的なスタンスの決め方なので、絶対ではありません。
楽な体勢になればそれでいいのです。

さて、次から本題のバインディングのセッティングに入る訳ですが、細かい微調整をする事になるので、記載通りの順番にはならないと思います。
流れを理解して貰うのが目的なので、実際の作業の順番が入れ替わってしまってもかまいません。

まず、バインディング同士の距離を決めます。 一般的には、自分の肩幅程度となっています。
間隔が広ければ操作性が増しますが、ボードが作り出す弧が少なくなり、カービングしにくくなります。
逆に狭ければ滑走時にボードがより多くしなるため、曲がる時にスムースに曲がれる事になりますが、操作する時の力は多く必要になります。
ただ、両方とも極端だと曲がれない、操作出来ないといった症状が出ます。
基本的には50cm前後から調整するといいでしょう。
エアトリック系を目指す方なら、ランディング時の安定性を求め、ワイドなスタンス幅にすると言うのもアリですね。
なお、ここで取ったスタンスワイズは、後々の作業の具合で若干変わってしまうので、おおまかでいいと思います。

バインディング同士の距離が決まったら、セットバックを取ります。
初心者は、必ずと言っていいくらいセットバックは取りましょう。
これを取らないと、直進性が失われてしまう事になります。
メーカー推奨の位置にバインディングを装着すればセットバックは一応取れています。
基本は、2〜3cmぐらいですね。
セットバックを 多く取った場合、ノーズが浮きやすくなり、パウダーランがやりやすくなるかわりに、オンピステでは、ターンがやりにくくなってしまいます。
セットバックがゼロだと、体を中心にしてクルクル回りやすくなってしまいます。

さて、取り付け位置がとりあえず決まった所で、バインディングの横振り角度を決めましょう。
ベーシックな角度は、前方に向かって、前足20〜30°、後ろ足5〜15°(フリースタイル)となります。
あくまでも目安です。人によって違う所でもあります。
角度を前振りにすると、直進性が上がります。進行方向への安定性が上がる事になりますね。
振り角が少ないと、エッジに力が掛けやすくなり、つま先側、かかと側へのバランスが取りやすくなります。
この基本原理を理解していれば、自分の滑走スタイルに合った角度が見つけられると思います。
例を挙げると、フリーランがメインの人は、なるべく前振りの角度を付けると楽に滑る事が出来ます。
初心者の人は、前足25〜30°、後ろ足10〜15°くらいを目安にすればいいのではないでしょうか?
ハーフパイプなどのトリック系のセッティングは、前足15〜20°、後ろ足5〜10°くらいにすれば、着地の安定性が得られるのではないでしょうか?
後ろ足をわざとマイナスセッティングにするのもアリですね。 がに股、もしくはダックスタンスと言うヤツです。
安定性はかなり稼げます。フェイキーランでも威力を発揮するでしょう。

角度については、何度も書き記していますが、人によって千差万別です。 色々試してみて、自分に合った角度を見つけて下さい。

さて、色々セッティングをしてきましたが、微調整が残っています。
角度を変えた事により、スタンス幅、セットバックが微妙に変化しています。
角度を6°変更しただけで、およそ8mmのずれが生じます。 つま先とは逆方向の向きにずれが出てきます。
試しに地面で石を足の裏の中心で踏みしめ、石を支点にしてつま先を左右同時に振ってみて下さい。
自分の体も逆方向に移動している事が分かるでしょう。それと一緒です。
セットバックは、スタンスワイズの中心点のオフセットの事なので、スタンスワイズが変わるとセットバックも変わってしまいます。
前後それぞれのバインディングを同じ角度で動かせば、スタンスワイズは変わりません。
純粋にセットバックがずれた分だけ移動している事になります。
しかし、現実には前後それぞれ違う角度調整をしています。
一応、 基準点をバインディングに付けてしまうと楽です。 基準点は、自分のかかとが乗る部分、足首の骨の中心です。
そのマークを基準にすれば、スタンスワイズが容易に分かりますね。
これを目安に、スタンスワイズを決める事が出来ますし、セットバックについては、取りたいセットバック分だけ中心点を移動すればいい事になります。
実際、細かくセッティング出来る板は、「Forum」くらいではないでしょうか?

 

 バインディングのセッティング(バインディング自体)

 

バインディング自体にも、色々調整出来る部分はあります。
ただ、バインディングによって固定されている部分がありますので、すべて適用できるかはバインディング次第となります。

まず、ストラップの長さ調整です。
たいていラチェットが付いている方のストラップで長さを調整する様になっています。
山が刻まれている方のバンドの中心よりちょっとだけ根本側が、ラチェットで締められる限界になる様に長さを合わせるといいでしょう。
トラブルで、滑走中にラチェットが歯飛びした時に、十分な余りが無いと、すっかりストラップがはずれてしまう事になってしまいます。
どちらかと言うと、ストラップの最後の方でベストポイントを出せる様にした方がマシです。
何でも極端だと、融通が利かなくなるので程々に。
余ったストラップは、綺麗に切り取ってしまった方がいいです。
ただ、1つくらい穴を残す様に切り取った方が、後々の調整の時に困らなくて済みます。
切り取るのは穴があいている方です。決してラチェット山の部分を切らないようにして下さい。
ほとんどのバインディングは、ラチェット山があるストラップには穴は一つしかありませんが、一応注意書きしておきます。

次に、ハイバックの傾斜角を調整します。
かかと側に付いているハイバックの角度の調整をすると、バックサイドへのエッジプレッシャータイミングが変わって来ます。
自分のふくらはぎがハイバックに当たる距離を縮める事により、バックサイドへのエッジコンタクトのタイムラグを減少出来ます。
カービング
をする際、よりスムースにターンの初期動作が出来る結果になります。
あまり角度を取りすぎると、普通に滑走する際に不安定になってしまうデメリットがある事をお忘れなく。

自分のブーツのヒールと、バインディングのヒールカップのフィッティングを調整出来る物もあります。
アルペン用のバインディングだと、カントやヒールアップ、ブーツ自体のセッティングもありますが、私が実際使っている物では無いので、あえて解説は避けさせて頂きます。

基本になるのは以上です。
各バインディングごとにそれぞれセッティング方法が記載されていますので、特有の専門的なセッティングはそちらを参考にして下さい。

 

色々説明しましたが、その日の体調や体重などでもベストなセッティングは変わってしまいます。
妥協しなくてはいけない部分はあります。
ただ、その妥協点がストレスになるくらいの違和感がある様でしたら、積極的にリセッティングを行って下さい。